フィアットの名匠ダンテ・ジアコーザが考案、FFのパワートレーン配置に革命をもたらした“ダンテ・ジアコーザ”式前輪駆動は、まず傘下のアウトビアンキ“プリムラ”と本家フィアットの128からなる第一世代を経て、次はより小型のベーシックカーへの普及が待たれていた。この“時代の要請”を受け、プリムラ/128の時と同様、まずはアウトビアンキからパイロット的モデルとしてA112がデビュー、マーケットでの評価が概ね好評であることが判明した後に、フィアット社から本命と言うべきモデルがデビューすることになっていた。こうして1971年、フィアット127に先立ってデビューしたA112はBMCミニにも似た可愛らしい2ボックスボディ前端に、850用ユニットを拡大したOHV4気筒3ベアリングのパワーユニットを横置きに搭載する。そして、それまでのフィアット/アウトビアンキの前輪駆動モデルと同様にエンジンの脇にトランスミッションとデフを配置、不等長のドライブシャフトで前輪を駆動する“ダンテ・ジアコーザ”式FFシステムが採用された。バリエーションはデビュー当初903cc・47PSユニットを搭載するベーシックモデルだけだったが、1971年から上級版“エレガント”、そして1973年には982cc・58PSが搭載されるスポーツ版“アバルト”が用意された。本命のフィアット127が大成功を収め、A112の所期の目的は充分達成されたかに見えたが、1970年代後半になってアバルト・バージョンがミニ・クーパー生産終了後のボーイズレーサーの雄として突然脚光を浴び、結局1985年まで生き長らえるロングセラーになった。写真は1973年頃のモデル。
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グレード名 | 型式 | 排気量 | ドア数 | シフト | 駆動方式 ※1 | 定員 | 燃費 ※2 | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
(名称なし) | - | 903cc | 3 | 4速MT フロア | FF | 4 | - | - |
1.ドライバーが任意で駆動を2輪・4輪を切り替える事が出来る4WDを「パートタイム」、車両の設定で常時又は可変又は切替えを行う事を主とするものを「フルタイム」として表示しています。
2.燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。
価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。
販売期間中に消費税率が変更された車種で、消費税率変更前の価格が表示される場合があります。
実際の販売価格につきましては、販売店におたずねください。
2004年4月以降の発売車種につきましては、車両本体価格と消費税相当額(地方消費税額を含む)を含んだ総額表示(内税)となります。
2004年3月以前に発売されたモデルの価格は、消費税込価格と消費税抜価格が混在しています。
どちらの価格であるかは、グレード詳細画面にてご確認ください。
保険料、税金(除く消費税)、登録料、リサイクル料金などの諸費用は別途必要となります。